スポンサーサイト

2013.08.29 Thursday

0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    男になりたい夜。

    2006.06.26 Monday

    0
      仕事は始まったばかりだし、家には足らないものも多いしで、どうもまだ料理をする気になれない。
      言い訳か。
      調味料も食器もほぼ揃ったので、今週末くらいからいい加減自炊を開始しようと思ってはいるのだが…。


      仕事から疲れて帰り、駅に降り立つと、「今日の夕食どうしよう」という思考に占領される。
      その時点で夕食を作る気力はもう残っていない。同時にお腹もぺこぺこだ。
      わたしが住む町の商店街は大きくて、お惣菜屋さんやファーストフードが揃っている。
      経済観念を除けば、買って帰ることは全く問題ない。
      でも、いつもここで少し迷う。
      わたしの目に入ってくるお店は、松屋、吉野家、Sガスト、なか卵というような女性が一人では入りにくい類のお店だ。
      やっぱり温かいうちに食べたいし、そして安いので、わたしのニーズを満たしてくれる。
      持ち帰りでもいいのだけど、持ち帰りにはおみそ汁が付かないのが残念なのだ。


      Sガスト、なか卵は過去に一人で挑戦したことがある。
      やっぱり多少の勇気はいったし、食べている間、なんだか落ち着かなくて早食いになってしまった。
      おまけに余計な孤独感まで味わってしまった。
      松屋、吉野家は無理だ。
      男性達がカウンターにびっしり並んで、がつがつと咀嚼(そしゃく)しているところに、どうしたって女一人では入っていけない。
      吉野家に関しては、これでもかってくらいに外から丸見えのガラス張りなので、更にきつい。
      ああ、くやしい。負けている気がする。
      なんて思うのはわたしだけか?


      ただ、「あんなところでなんて食べられなーい★」とか言うような女性より、一人でもずんずん入っていけるような女性の方が、わたしは憧れる。
      例え男性がそう思わなくても。
      それでも今夜も松屋の前を素通りし、オリジンでお弁当を買った。
      男になりたい夜だった。

      夜、公園の横を通るとき。

      2006.06.21 Wednesday

      0
        駅から家までの途中に小さな公園がある。
        それは子どもたちがはしゃぎ回るような明るい公園ではなく、ホームレスのおじちゃんがたちが寝床にするような、ちょっと暗い感じの公園だ。


        夜、その公園の横を通るといろいろなものを目にする。
        おとといは大学生くらいのカップルがケンカをしていた。
        女の子の泣き声が聞こえてきた。
        カップルのケンカを見るといつもつらくなる。きっとどうしても解決できない問題があるんだろうなと思う。
        その前はワンカップで一杯やっているホームレスのおじさんを見た。
        おじさんと呼ぶには若かったのが印象的だった。
        そして今日はベンチに腹ばいになって、ひたすた背筋を鍛える人を見た。
        息が激しく乱れていたが、その動きは止まらなかった。


        そんな光景を目にすると、少し肩の荷が下りて、少し泣きたい気持ちになる。
        みんな何かを抱え、多かれ少なかれ苦しんでいるのかもしれない。
        彼女だって、彼だって、わたしだって。
        そして、あの公園にも朝はちゃんと来る。


        駅猫
         ■駅で忠猫に会いました。

        ソファで待っています。

        2006.06.18 Sunday

        0
          梅雨の中休みのような昨日、朝起きて窓を開けると、夏の匂いがした。
          好きな匂いだ。
          雨は嫌いじゃないけれど、ただ漠然と梅雨は「待つとき」と決めて、それが明けたら、からっと明るい答えに至るような気がする。気がする。


          我が家に待ちに待ったソファがやってきた。
          緑色のフエルトのソファだ。
          もちろん一人暮らしなんだけど、小さめの二人掛けを買った。
          その理由は、この部屋に呼びたい人がたくさんいるからだ。
          ソファに座ってお茶を飲んで、映画でも観れたらいい。くだらないバラエティ番組でもいい。
          好きな音楽を聴きながら、黒酢梅酒を飲んだらおいしいだろうな。


          28にもなって、珈琲のおいしさが未だにわからないわたしだけど、カフェのソファー席は大好きだ。
          スターバックスなんかだとそれは争奪戦で、あの席にどっしり座って一人で黙々と村上春樹とか読んでいる人をちょっと敵視してしまうわたしがいる。
          みんなのものだとはわかっているけれど、あそこは「語る席」だとわたしは思っているからだ。
          それは、ソファ席に座るとみんな饒舌になるからだ。
          ソファは大きい方がいい。ソファの上で体育(三角)座りができるくらいの。
          体育座りで語りたい人の顔もたくさん思いつく。


          そんなわけで、あなたのお越しを待っています。心から。

          大人になれましたか?

          2006.06.15 Thursday

          0
            ここ数日、大学生の長期休みのような生活を送っている。
            1時に寝て10時に起きる。寝すぎだ。
            料理をする道具が揃ってないことを理由に、マックなんぞで食事を取る。
            しかもすっぴんで。
            友達に会う約束ばかりきっちりに入っていて、それ以外の予定はない。


            マックの隣の席で大学生が雑談に花を咲かせている。
            彼らの外見はきれいめな体育会系と言ったところ。男子ラクロス部と勝手に決める。
            その話題は就職するなら消防士か警察官かと言う話題から、日産かトヨタかになり、結局ホンダに落ち着いた。
            「ホンダが一番かっこよくね?」だそうな。
            きっと大学三年生くらいだろう。
            そんな雑談的な就職の話題に真実味が帯びるまで、あと半年くらいかな。
            彼らのリュックは揃いも揃ってグレゴリー。
            そしてわたしのリュックもグレゴリー。
            大学を卒業して、もう6年になる。
            彼らが自分より幼いということはちゃんと認識できるのに、自分が大人になったという実感は曖昧なままだ。
            「わたしはちゃんと大人になれたのかな?」と思いながら、フライドポテトをテンポ良く口に運ぶ。
            東京は雨が上がらない。


            昨日、男友達と二人で食事をしたいた。
            昔付き合っていた人だったので、近しい雰囲気があったとは思うが、そこの店員さんに「お二人はご夫婦…ですよね?」と言われた。
            揃って一瞬絶句した。
            若干に強めに「友達です!」と答えるわたし。声が少し上ずっていたはずだ。
            そう、わたしはもう十分大人になったのです。

            風呂上りの夜空に。

            2006.06.10 Saturday

            0
              今日から家でネットが使えるようになったので、ちょっとさかのぼって更新しよう。


              東京に着いて一日目の夜。
              引越し作業が一通り終わると、わたしは友人二人と焼肉に行った。
              もちろん焼肉はおいしかったし、こんな友人たちとまた頻繁に会えるようになったことが何よりうれしかった。


              まだ家のガスが使えなかったので、家に戻ると、50メートル先にある銭湯に行った。
              430円を払ってお風呂に入った。
              世田谷なのに、金曜の夜なのに、お客さんは数えるくらいしかいなかったし、お風呂屋さんならではの世間話も聞こえてこない。
              最近のスーパー銭湯の流れで、普通の銭湯は厳しいのかもしれない。


              そんな銭湯なのに、二階建てになっていて、二階には取って付けたような露天風呂があった。
              そこには誰もいなくて、少し寂しく東京の狭い空を見上げた。
              その空には星一つなくて、わたしに新潟を恋しくさせた。


              お風呂から上がると、わたしが期待していたような井戸端会議がそこにはあって、わたしはほっとした。
              おばさんとおばあさんたちが、テレビで流れているワールドカップの開会式を見ながら、あーだこーだ言っていた。
              わたしもその輪に入りたい気分だったので、笑顔で聞いていた。


              50メートルの帰り道で、風呂上り特権の気持ち良い夜風にあたった。
              今日からわたしの東京が始まる。


              ウルトラマン商店街
               ■商店街のシンボルです。

              最後の食卓。

              2006.06.07 Wednesday

              0
                クロネコが二匹来て、わたしの荷物を全部持って行った。
                すっきりした自分の部屋を見て、寂しさ半分、期待半分。
                今日の新潟の空は美しい。


                二ヶ月ちょっとの新潟ライフが明日で終わる。
                昔から興味は外に外にと向いて、故郷を愛しいと思うことはあまりなかった。
                そんな自分がちょっと嫌いだった。
                そして、「ここには自分の欲しいものはない」と見切り付けては悲しくなっていた。


                だけど、この二ヶ月間は素敵だった。
                新鮮なお刺身をたらふく食べて、
                親友との友情が更に深まって、
                車の運転が上達して、
                日本海を見て、
                新しい友達ができて、
                母校に帰って、
                両親と仲良くできた。
                わたしはきっと東京で、この新潟を恋しく思って過ごすだろう。
                恋しく思いながら、東京でふんばるだろう。


                今夜は家族で最後の食卓だ。
                何を話そうか。
                きっと特に何も話さないんだろうな。
                「父さん、母さん、お世話になりました。ありがとう」
                そんな言葉がうまく言えないので、心を込めて、お風呂とトイレを掃除しました。

                28歳の葛藤。

                2006.06.04 Sunday

                0
                  さっき28歳になった。
                  友人と電話で泣いていた。
                  HAPPY BIRTH DAYだと言うのに、全然HAPPYじゃない午前0時だった。
                  久々にがっつり落ち込んでいる虫歯予防デーだ。


                  ある友人がわたしに言った。
                  「あなたの長所は人間関係に手を抜かないところ」だと。
                  正しく言うなら、手を抜けないんだと思う。
                  だからそれで苦しむことも多い。
                  相容れない人間と真正面からぶつかって、自分を傷つける相手を断ち切れないで、無駄だと思えるような関係も大事にしてしまう。
                  確かに面倒な性分だと思う。


                  一期一会なんて考え方は好きじゃない。
                  「縁」なんて言葉に任せて、誰かとなーなーと付き合うのも苦手だ。
                  「縁」は気持ちでつながるものだと信じていたい。
                  そんな自分の性分から卒業したいと思った午前0時。


                  でもと思う。
                  あの人もあの人も今は大事な友人だけど、過去には危機があり、それを乗り越えて今がある。
                  あの人もあの人もわたしをいつも助けてくれる、失い難い友人だ。
                  だからわたしは間違っていなかったと、そう思いたい。
                  そして、わたしはきっとそんな自分をこれからも変えることはできないだろう。
                  一通り悩んだ挙句にいつも思うのだ。
                  これがわたしで、これがわたしの信じてきたものだ。それはきっと間違っていない。
                  なぜなら、わたしはそう生きたいからだ。


                  あの人に手紙を書こうと思った午前1時。
                  1